こんにちは。しょぼいサラリーマンの豆作(マメサク)です。
さて、今回は2030年の日本について考えてみようと思います。
なぜ、こんなことを考えようと思ったのかというと、単純にこの先の人生について悩んでいるからです。
現在、僕はサラリーマンとして中小企業の機械メーカーで機械設計をしています。
しかし、正直言って機械設計のことをあんまり理解していません。
というか、理解しようと思う気概があまりありません。
頑張っても報われないし、給料も増えないし、尊敬することができない上司達にいいように使われるだけ。こんな環境では・・・やる気も出ない。
仕事に対してこんな気持ちのままでは、これから先もそれほど機械設計の能力は向上しそうにありません。
2030年・・・僕は46歳になっています。
理想的な40代後半といえば、本来ならば仕事に脂が乗ってくることで楽しくなっている頃ではないでしょうか。
ですから、一度、俯瞰的に未来を考えてみることで、これから「何」をすべきかを考えてみようと思ったわけです。
2030年の日本はどうなっているのか?
2030年について、次の切り口から考えてみたいと思います。
- 人口の推移
- 市場規模
- 終身雇用が終わる
- テクノロジーの進化
- 働かないおじさん・妖精さん
- コロナウイルス後の社会
- 45歳定年制
- 新しい働き方
- 生き残るためには
では、考察していきます。
人口推移
今から10年後の話ですから、それほど大きな人口変動は起きないと思いますが、高齢者の人数は確実に増加します。
次のグラフは総務省発表のデータです。
このグラフから、2030年の総人口は 2020年現在の 1億2602万人から 700万人くらい減少する事がわかります。
愛知県の人口くらいの減少です。
2030年の労働人口は 2020年現在の 7000万人程度から 6200万人まで減少すると予想されています(800万人減少)。
一方、高齢者は 3600万人くらいの一定水準で推移しています。
ということは、相対的に高齢者の人数が増加するということになります。
もっと先の未来である 2060年をみてみると総人口は 8600万人まで減少し、高齢者の数と労働人口が 1:1 になりつつあるように見えます。
間違いなくこれから日本は超高齢化社会になっていきます。
まぁこれは、世間一般に言われていて周知の事実ですね。
市場規模
次は 2030年頃の市場規模を考えてみます。
内需の面では、高齢者が増える一方、労働者人口が減少するということから考えると、増加した高齢者層によって高額製品(家や車など)の消費が更に伸びるということは考えにくいし、消費を支える労働者層は人口が減少するうえ、給料がこれからどんどん上昇するとも考えにくいので、内需市場は縮小すると考えられます。
内需が縮小するということは、製品が売れなくなるということですので、メーカーはもちろんのこと、製品を製造するための部品であったり、材料を製造している業界にも深刻な影響が出そうですね。
僕が現在所属している業界では、すでに市場縮小の動きが見られています。
市場確保のために、競合他社は動いているようで僕が勤めている会社は出遅れ感が否めません。
しかし「物」の消費が少なくなる一方、サービスなどの「事」消費は増えると考えられます。
「旅行」、「娯楽」、「スポーツジム」、「学び」など人生を豊かにしてくれるサービスや、「ゲーム」や「動画」、「今はまだないネットコンテンツ」などのオンラインサービスも伸びていくのではないでしょうか。
外需の面では、「MADE IN JAPAN」という言葉が過去のものになりつつあるそうです。
電気機器やIT機器とかでは、ご存知の通りすでに日本製品の存在感が薄くなっています。
日本が世界に誇る自動車でさえ、韓国勢の自動車に押されてきているとも言われています。
将来、国内市場の拡大が見込めないとなると、自動車産業も厳しい業界になってしまうかもしれませんね。
その一方で、電子機器に使われている精密部品などは日本製がまだまだ信頼されているようですから、しばらくは大丈夫なのでしょうが、結局、それらの業界もいつかは他の国に追いつかれてしまい、価格競争に巻き込まれて苦しくなるでしょうね。
終身雇用が終わる
先述の「市場規模」でも少し触れましたが、今のままでは日本経済は減退し、成長する見込みはなくなっていると考えていいと思います。
しかし、それでも企業は生き残らなければなりません。
企業が生き残るためには黒字でなければなりません。
黒字になるためには、当たり前ですがたくさん製品が売れなければなりません。
でも、製品がたくさん売れるという見込みは少ないと思うことを述べてきました。
では、黒字になるためには企業はどうするでしょうか。
僕のような素人が簡単に考えられることといえば、採算の合わない事業の縮小とリストラかなと思います。
その目的は人件費を下げることでありますので、人件費を下げることができれば相対的に生産効率が上がって黒字化を目指すことが可能になるでしょうね。
そして企業としては、残った人材についてもやはり不要な人件費は下げたいと考えますので、年功序列型の終身雇用制度が邪魔になります。
これからの企業活動に過去の制度である年功序列型の終身雇用は適さなくなったと言わざるをえないです。
だからでしょうか。新聞やニュースで報道されているように、もうすでに大企業から順番に、今は黒字であっても 45歳程度から早期退職者を募る動きが活発化していますよね。
時代の流れから間違いなく近い将来、終身雇用制度は終わるのでしょうね。
テクノロジーの進化
IT技術、自動化、省人化の技術がどんどん進化していますよね。
まぁ難しいことは分からないのですが、この進化を大きくみると「アナログからデジタルへ」が一気に進んでいるとういう印象です。
人間の作業(アナログ)をデジタルに変換することさえできれば、管理やコントロールが可能になり、自動化や省人化、最大効率化が実現できます。
ホワイトカラーで言えば、RPA でほとんどの事務作業が自動化できると言われています。
実際、現在の僕がしている作業のほとんどが RPA に置換できると思います。
ブルーカラーで言えば、IoT で行動を管理し、数値化し最大効率化を図ることが可能だと思います。
僕の働いている会社でも、工場を IoT で管理していこうとする動きが始まっています。
これらのテクノロジーの進化は、この先の生き残りをかけた企業の生産効率を上げたいという思惑と一致しています。
つまり、テクノロジーの進化=人件費の削減が可能になるということです。
働かないおじさん・妖精さん
最近、よく目にするワードに「働かないおじさん・妖精さん」というものがあります。
これは一体何かというと、会社には出社しているけど特に出来ることもなく、ただ座っている人を指してこう呼んでいます。
なぜ、このような人が存在するのか考察してみました。
- 若い頃に低賃金で身を粉にして働いたから、今は楽してその回収をしている。
- 時代とともに社会が成熟し、仕事に要求されるレベルが上がってしまってついて行けなくなった。
- 能力が低く成果を出せなくなった。
- まだ、年功序列・終身雇用制度が保たれているので、なんとか 60歳までダラダラしながらでも逃げ切れると悟った。
こんな感じでしょうか。
日本経済が昔のように右肩上がりのままならまだ企業もそんな「働かないおじさん・妖精さん」を飼い続けてくれるかもしれません。
しかし、これからの日本経済は右肩下がりになるかもしれない以上、企業も「働かないおじさん・妖精さん」を飼い続けるはずはないでしょう。
したがって、「働かないおじさん・妖精さん」はどんどん排除されていくでしょう。
そうならないためにも、それなりに「働けるおじさん」になるべく頑張るしかないです。
でも、だからと言って、皆が皆、能力の高い人ではないので、要求される仕事に要求されるレベルがこれからも上昇していくとするならば、結局のところ「働かないおじさん・妖精さん」はますます増えるでしょう。
そして、そんな「働かないおじさん・妖精さん」とは、未来の自分の姿かもしれません。決して他人事ではないのです。
コロナウイルス後の社会
コロナウイルスが世界で猛威を振るっていて、感染拡大を防ぐべく、人との接触を避けることが求められていますよね。
企業も、社会的責任を果たすために、新しいテクノロジーを導入しテレワークの普及や省人化対策を急ピッチで進めています。
そして、コロナウイルスが終息したとしても、この先、同じようなウイルス感染症が流行る可能性を否定できないことから、企業はますますテクノロジーを駆使して対策を強化していくでしょう。
それ自体はとても良い事だと思います。
しかし、その結果として、加速度的に従業員は不要になっていくという事ですね。
45歳定年制
トヨタ自動車や経団連会長などが「終身雇用は維持できない」と発表したことは記憶に新しいと思います。
労働人口の減少と市場の縮小とテクノロジーの進化による省人化のスピードがバランスしてくれれば、まだしばらくは終身雇用は保たれるかもしれませんが、トヨタ自動車や経団連会長クラスになると当然ながらそんなことは考えたうえでの「厳しい」ということなのでしょう。
これから先の社会はかなり厳しいと覚悟した方が良いのでしょう。
そこで、45歳定年制という話が出てくるのです。
「え?、45歳で定年ということは、45歳からは働かなくても良いの?」っていうことではありません。
そんな悠長な話ではなく、現実はめちゃくちゃ厳しいと思います。
先述の通り、企業は生き残りをかけて進化しようとしています。
企業が生き残るためには人件費が邪魔です。
これからはテクノロジーで省人化を図れます。
結果、テクノロジーで置換できる人は不要です。
そして、企業がその人を必要か不要かを判断する時期が 45歳頃という話なのです。
不要と判断された人は、そこでその会社ではあなたは定年という残酷な社会です。
まぁ、そんな社会は労働組合が黙ってはいないと思いますので、定年後に低賃金で再雇用制度なるものができるかもしれませんが、今より厳しいことは間違いないでしょうね。
新しい働き方
もし、45歳定年制が現実のものとなるとするならば、45歳で社会に放り出された人達はどうすれば良いのか?
おそらく、プロジェクト毎であったり、ある期間だけの契約であったりのような個別契約的なスタイルになっていくのではないかと思います。
フリーランスとして活躍している人達のようなスタイルです。
最近、国や企業は副業を推進する風潮になってきていますよね。
その背景には 45歳定年制のようなことが起こると推定されているからなのだと思っています。
将来、国も企業も「あなたの面倒は見られませんよ。だから食いぶちがなくならないように自分の身は自分で守ってね。」とハッキリ言うと、言った側にも不利益が出るのでハッキリ言わないだけ。僕には副業推進が「その練習ですよ。」って言われているように思えてなりません。
ここでちょっと不安が出てきませんか?
そもそも、日本経済低迷、市場縮小、テクノロジーの進化で省人化によって企業から不要とされて 45歳から労働市場に吐き出される人達ってどんな人達でしょうか?
能力が高く、テクノロジーで置き換えができない人が 45歳で労働市場に放り出されるでしょうか?
そんなことは絶対にありえないことは考えるまでもないですね。
むしろそんな人達は好待遇の扱いです。
じゃあ、労働市場に放り出される人達とは・・・僕のような「働かないおじさん・妖精さん」予備軍の人たちでしょうね。
もちろん、そんな中でも能力の高い人達はフリーランスで活躍すると思います。
しかし、大半の人達は生活水準を下げ、アルバイトのような仕事を複数掛け持ちしてなんとか生きていかなければならないかもしれません(なんなら、アルバイトのような仕事にすらありつけないかもしれません)。
これが、僕が勝手に想像している新しい働き方です。
生き残るためには
2030年には僕は 46歳です。
45歳定年制が現実のものとなっているのなら、僕は厳しい世の中を生きていることになります。
そんな厳しい世の中を僕のようなごく普通のサラリーマンが生き残るためには、すでに遅きに失するかもしれませんが、テクノロジーにとって代わられない能力を身につける他ありません。
僕が現在携わっている機械設計であれば、ニーズを適切に取り込みコストを抑えながらも付加価値の高い機械を考えて設計できる能力を身に付けることができれば生き残れるでしょう。
これができなければ 45歳で定年かもしれません。
他に生き残れる職種・能力がないか、僕なりに少し考えてみます。
少し前まではプログラミングは必須スキルだと言われていましたが、ここ最近ではプログラミングができることよりも、「何」をプログラミングで作るのかを考えられる人が必要になるでしょう。
データーサイエンティストという職業も少し前はこれからの職業だと言われていましたが、こちらも AI がデーター収集を実施してくれるようになるらしいので、そのデーターから「何」ができるかを考える人が必要になるでしょう。
ということで、どんな業種であれ、【考える】ことができる人は生き残れる人でしょうね。
超高齢化社会になるのですから、介護関係の仕事は生き残れるでしょうね。
介護の仕事は自動化や省人化が難しいと聞きます。
旅行・サービス業界も規模は縮小するかもしれませんが、自動化や省人化は難しいでしょうから生き残れそうですね。
あとは、いわゆる【士業】と言われる資格を持った人にしかできない仕事は残るでしょう。
弁護士や税理士なんかは AI にとって代わられるとか言いますが、利権が絡んでいるでしょうからなくならないと思います。
結局、僕のような普通のサラリーマンにできることは、今携わっている仕事について【考える】人になれるように、その仕事に必要なスキルを誰よりも学ぶしかないのです。
そして、できるならば転ばぬ先の杖として【士業】の資格取得なんかができれば心強いんじゃないかと思います。
一応、僕はそのつもりで「第二種電気工事士」と「第三種電気主任技術者」の資格を頑張って取得しました。
これらの資格は特に取得条件がなく、誰でも受験できますのでおすすめです。
受験に興味があればこちらの記事も読んでみて下さい。
おわりに
いろいろ書きましたが、書くほどにやっぱり厳しい社会になっていくだろうという思いが強くなりました。
とはいえ、未来がどのような社会になるのかは、未来になってみなければわかりません。
いずれにせよ【考える】ことができる人はどんな社会であっても必要な人材でしょうから、未来の自分のために今からでも【考える】練習をしておくべきでしょうね。
最近の僕は、【考える】練習のために小学校の算数から学び直しを始めました。
僕と同世代くらいの現在 30 〜 40 代の方が、今の小学生が学んでいる算数のやり方を学ぶとちょっとビックリすると思いますよ。
僕たちの学んだ算数のやり方は「とにかく、こうやって解けば良い。」的な教育だったと思いますが、今は【考える】ことに重点を置いた教育方針になっています。
最近の小学生の算数は本当に勉強になります。
この教材なんかはおすすめです。
是非、一度やってみて下さい。
僕は、今からでも【考えられる人】になれると思っています。
将来、45歳で定年とならないように、その時にいろいろな選択肢を持てるように。
今、努力するだけです。
大人の学び直しに最適な教材について書いた記事はこちら≫≫≫スタディサプリは大人の学び直しに対する最適な【答え】です
最後まで読んでくださりありがとうございました。