【書評】「『福』に取り憑かれた男」:福に取り憑かれたい・・・

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まめさく書店では、僕こと、しょぼいサラリーマンの豆作(マメサク)が読んだ本をただ紹介する自己満足型の書店です。

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今回、ご紹介する本は【「福」に取り憑かれた男】です。

この本は、こんな人におすすめ!

  • 「自分の周りの人は人生がうまくいっているように見えるのに自分はうまくいかないな」と思っている人
  • 「自分にはなんの取り柄もないから成功するはずがない」と思っている人
  • 「頑張ってるのになぜか悪いことばかり起こって嫌になる」と思っている人
  • 現状の自分の環境を変えたいけどどうしたらいいのか分からない人

 

ちょっとあらすじ

さて、この本はですね、実家の本屋を継ぐことになった「秀三」が本屋を頑張って経営する話なのですが、秀三の周りで一見すると本屋の経営が困難になるような悪い出来事(大型書店が開店とか)が立て続けに起こることから始まります。

なぜ、こんなにうまくいかないのか

この悪い出来事こそが「福」の神の仕業という話なのです。

しかし、なんとこの「福」の神は研修中の「福」の神だったのです。

「福」の神業界はとても繁忙期のようで人手不足に悩まされていることもあって研修中だけれども派遣されたそうです。

だから、ちょっと「福」の神としての自信はなかったようです。

さて、そんな「福」の神ですが、「福」の神が人間にできることというのは、「出会い」をプロデュースすることだけ。

あくまで、その「出会い」を実りのある出会いにするかしないかは「福」の神が取り憑いたその人しだいというわけです。

そんな「福」の神がプロデュースした「出会い」によって秀三がどのように成長していき、「成幸」を見つけられるのか。という物語です。

 

感想

  • 「人知れず他の人のためになるいいことをする」
  • 「他人の成功を心から祝福する」
  • 「どんな人に対しても愛をもって接する」

この三つの条件のうちの一つで当てはまれば【福の神】が取り憑くのだそうです。

「あぁ・・ダメだ、どの条件も満たせていない僕には当分【福の神】は取り憑いてくれなさそうだな・・・。」と率直に思いましたね。

作中で秀三が「福」の神プロデュースの「出会い」によって自分を見つめ直して、前に進んでいく姿を僕も擬似体験しながら一緒に成長しているような気持ちになれました。

それくらい、没入することができる内容です。

この本に登場するキーパーソンである「福」の神プロデュースで出会った「日本一裕福な山本天晴」が発する言葉がとてもいいです。

「このまま何もせずに終わるのか?このまま周りで起こることに恐れを抱いたまま、何もせずに負けを認めるのか?膝を抱えて座り込み、嵐が過ぎるのをひたすら祈りながらじっとしているのか?」

「福」に取り憑かれた男:喜多川泰

「あのな、お若いの。悩みを抱えて生きている人間は、ほとんどすべてが、自分から幸せになろうとすることを放棄しておる。ただそれだけのことじゃ。今の自分のいる場所から動きたくない。ただそれだけの理由で今までと違うことをしようとすることを、いろんな理由をつけて否定するんじゃ。今の状態が変わるんだったら何でもすると言う奴はたくさんいるが、実際にこうしてみろと言われて、その通りの行動をとるのは一〇人のうち一人しかいない。おまえさんも残りの九人なのか?」

「福」に取り憑かれた男:喜多川泰

グサッと刺さりますね(僕はそんなに若くはないのですが)。

僕のような、ただボケーっとサラリーマン人生を歩んでいると「残りの九人」にしかならないように思ってしまいます。

この本からは、自分の人生を使って何がしたいのかという「使命」をもって生きることを考えさせてもらいました。

「自分の人生を使う」ってかなりパワーワードですね。

秀三は物語の中で「使命」を見つけました。

僕は、まだ僕の「使命」が何なのか見つけられていません。

しかし、この「福」に取り憑かれた男を読まなければそのことにすら気付いていなかったかも知れません。

この本との「出会い」が僕にとって何かが変わり始めるきっかけになると感じました。

僕と同じような気持ちになる人が他にもたくさんいらっしゃると思います。

ボリューム自体は少ないので2〜3時間もあれば読み切れます。

ですから何度も何度も読み返して心の栄養補給ができます。

ぜひ、読んでみてください。

ありがとうございました。

この記事を書いた人
しょぼいサラリーマン

ゆっくりとできることを誠実に一歩ずつをモットーに毎日サラリーマンしています。

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