こんにちは。仕事を早く終わらせて一秒でも早く家に帰りたいと思っているしょぼいサラリーマンの豆作(マメサク)です。
先日、こんな記事をブログにアップしました。
その記事の中で、「ビジネス書で準備の方法について学びのありそうな本がない」などと偉そうなことを書きました。
訂正します。ちゃんとありました。
その本とは、これです!!
『トヨタ公式 ダンドリの教科書』です。
この本との出会いは、本屋さんを散策しているときに、いつもはスルーしていた特設コーナーが気になって立ち止まったことがキッカケでした。
その特設コーナーとは「トヨタ」にまつわる書籍がまとめられた棚です。
白状しますが、僕はこの「トヨタの〇〇」と名前のついた本が苦手でした。
一度も読んだことがありませんでした。
なぜなら、正直なところ世間が言うほどトヨタ車の凄さがよくわからないことがその理由です。
とはいえ、世界最大の自動車メーカーで国内の他メーカーを圧倒していることは事実ですし、日本の雇用を本質的に支えていると言っても過言ではないとんでもない企業であることも事実です。
そんなとんでもない企業の仕事にまつわる本っていったいどれほど凄いのだろうか・・・。
ふと、この日はそんな気持ちなり、ちょっと立ち読みしてみました。
読み始めてすぐに、
準備の本。あったんかぁ〜い!
って思いました。というか、本屋でそう口走っていたかもしれません。
それくらい「これだ!」って思いました。即購入です。
さて、そんなこの本ですが、「準備のやり方」で悩んでいるあなたにこそ、ぜひ実際に読んでもらいたいです。
そんな『トヨタ公式 ダンドリの教科書』を簡単に紹介したいと思います。
『トヨタ公式 ダンドリの教科書』ってどんな本?
大前提、僕は「準備」で悩んでいるあなたには、ぜひともこの本をちゃんと手に取って読んでほしいと思っています。
なので、ここから書きます内容は、この本があなたの悩みに合致しているかどうかだけを確認してもらうことを目的としています。
だから、この記事を読んでくださってもこの本がどんな本なのかは分っても、「準備のやり方」が分かるわけではありません。
それではよろしくお願いします!
この本の読み方
実際に読んでもらえばわかりますが、この本の内容は分かりやすく一般化されていますので、ただ普通に読むだけだと、おそらく・・・
なんだか、目からウロコ的な新しい発見があるわけでもなかった・・・
言われなくても、そんなことは知っているよ・・・
といった感想を持たれるかもしれません。
本の内容が簡単すぎると感じるかもしれません。
でも、そうすると、なぜ、あなたは「準備のやり方」で悩んでいるのでしょうか?ということになります。
それは、きっと、あなたはこの本に書かれていることをすでに理解しているけれども実践していないからだと思います。
僕は、そうでした。
そこで、この本の読み方なのですけれども、本書内で一般化された内容をあなたの仕事内容に具体的に落とし込みながら読んでみてください。
すると、トヨタ的には全く駄目社員なあなたが浮き彫りになります。
僕なんかはトヨタ的には解雇レベルでした。
自分ごとに落とし込んではじめてこの本を読む意味があると言えます。
目次が大事
さて、この本は「目次」を読んでもらえれば、あなたに合っているのかどうかがすぐに分かります。
これはよく言われていることですけれども、著者は「目次」に全力を投じています。
なぜなら、著者はその本を買ってほしいと思っているからです。
その理由は、読者が立ち読みをすることを想定しており、その時、まず初めに目次を見られるからです。
だから、「目次」を見て、「あ、この本を読めば知りたかったことが分かるかも!」って思ってもらえるように、その本の内容の要点がキレイにまとめられています。
そういうわけで、この本の目次を読んでもらって「ピン」とくればあなたに合っていると言えます。
というわけでこれが目次です。
『トヨタ公式 ダンドリの教科書』目次抜粋
- トヨタの仕事術8つポイント
- 仕事の目的・目標(到達レベル)を明確にする
- 前回の目的とともに目標と結果のギャップを把握する
- 仕事の背景と整合性を確認する
- 現状のレベルを確認する
- 予算や納期など、制約条件を確認する
- エンドユーザーまでのつながりを理解する
- 目標は「QCD」などの視点で考える
- ベンチマーキングできるものを考える
- 仕事の最終的なアウトプットを明確にする
- 前回がどのような最終的なアウトプットだったかを把握する
- 仕事の依頼者に最終的なアウトプットイメージを聞く
- 仕事の最終的なアウトプットを思い浮かべる
- アウトイメージを書き出し、関係者に相談する
- 場合によっては複数の案を考える
- 他の同じような仕事をベンチマーキングする
- 仕事の手順を明確にする
- 前回までの仕事の手順を確認する
- 前回までの問題点とうまく進められたことを把握する
- 前回からの変化点を考え、変化に対応する手順を考える
- 仕事のシーンを思い浮かべる
- ますは手順を大まかに考えてみる
- 一般的な手順を参考にする
- 関係部署(関係者)を考え、各手順のつながりを考える
- 他の同じような仕事の手順をベンチマーキングする
- ゴールから各大まかな手順の実施タイミングを考える
- リスクを想定し、対応策を手順の折り込む
- 自分が行動できるレベルまで手順を分解する
- 要所・要所で「これでよし」と判断できる基準を明確にする
- 前回までに設定されていた判断基準を確認する
- 前回までの問題点を把握し、再発防止策を考える
- 失敗したら影響の大きい手順(要所)から優先して判断基準を考える
- 客観的な判断基準を考える
- 各手順で必要なものを明確にする
- 前回までの必要な「もの」を確認する
- 前回までの問題点、うまくできたことを把握する
- 「情報」「道具」「能力」「注意点・理由」の観点で考える
- 仕事のシーンを思い浮かべてみる
- モレがないか考える
- 関係者と一緒に考える
- 要所・要所で「これでよし!」と自信を持って仕事を進める
- ダンドリを確認しながら仕事を進める
- 不安があったら「まあいいか」で仕事を進めず、止める
- 前提条件や環境が変わっていないかを確認する
- 問題点やうまく進められたことを書き残す
- 仕事の結果と進め方を振り返る
- 目的・目標の達成状況を把握する
- 最終的なアウトプットの評価を後工程に聞く
- 進め方が適切だったか、考える
- 関係者に問題・課題を聞く
- 仕事で得られた知見を伝承する
- 問題点に対し、再発防止策を考える
- 問題点と再発防止策に加え、段取りを修正した理由を伝承する
- 活きた知見にするための方法を考える
- 活用する人の業務理解度や使い方を考えて明文化する
- 明文化したものを活用するためのルールを整備する
- トヨタの仕事術で、こんなに変わる
- 上司や先輩が上手な業務指示をできるようになる
- 無駄な仕事をやめる、へらす、かえることができる
- 同じ失敗を二度と繰り返さない
- トヨタの仕事術(自工程完結)のメリット
- おわりに
目次、いかがでしたか?「ピン」ときましたか?
いや、その前に・・・
目次、長っ。
確かに、こうやってみてみると目次がとても多いですね。
しかし、実はこの目次の項目こそがそのまま仕事の準備過程なのです。
少なくとも僕の仕事の場合は、ほぼ全てこれに落とし込めました。
本書にも書かれておりますが、この目次の全部が絶対に必須の準備過程ではありませんので、使えるところだけを上手に使うだけでも、ずいぶんと変化が生まれると思います。
それにしても、トヨタの社員さんってすごいですね。
日常的にここまでダンドリをすることが普通なんですから・・・。
ちょっと補足
目次を見ていて、「前回の」とか「前回までの」という言い回しが気になりませんでしたか?
前回?
僕は、最初なんのことだかよく分かりませんでした。
ここでいう「前回」とは、「今回、やろうとしている仕事と同じような過去の実績」といったところです。
だから、「前回」を「過去の実績品」と読み替えたり、「前回」を「過去の報告書」と読み替えたり、「前回」を「過去の手続き」といったようにあなたの仕事に合った文言にしてみてください。
そうすることで、本の内容がグッと身近になります。
いやいやいや。
私の仕事では過去の〇〇といった「前回」なんてないね。
毎回、新しい案件だから。
じゃあ、この本は参考にならないね。
って、つぶやいたそこのあなた。
すごっ!!
そんな仕事をしている人がこんな記事を読んでいるんですか!?
一体どんな仕事なんでしょう…?
・・・そうですね。確かにそのような人にとっては役に立たないのかもしれませんね。
そのような人はそっとこの記事を閉じてください。
そんな崇高な人のお仕事の役に立つような本なんて、この世に存在しないでしょう。
なぜなら、あなたが世界で初めてそのお仕事をしているのですから。
すみません。だいぶ脱線してしまいました。
ちょっと、僕の周りにこんな感じで勘違いしている人いるなぁ。って思い返してしまいました。
とにかく、「前回」をあなたの仕事で言う「何か」に読み替えられそうならもうその時点で読む価値ありです!
『トヨタ公式 ダンドリの教科書』から学んだこと
正直、この本に書かれていることは「そらそうだよな」って思うような当たり前なことばかりです。
そんな当たり前すぎることだからこそ、僕たちは日々の仕事でこの本に書かれているような内容なんか意識していないのだと思います。
それよりも、もっと効率的で画期的でスマートな「仕事ができるようになる方法」があるのでは?と思って探しているのではないでしょうか?
確かに世の中には格好いい「仕事術」の本で溢れかえっています。
しかし、そんな中、この『トヨタ公式 ダンドリの教科書』のような当たり前なことが普通に書かれている本も存在しています。
なぜなんでしょう?
僕がこの『トヨタ公式 ダンドリの教科書』で学んだことは、その疑問に対する答えでした。
その答えとは、ほとんどの人は当たり前なことを当たり前にできていないということです。
だから、この『トヨタ公式 ダンドリの教科書』のような本が存在しているのだと思いました。
そして、当たり前のことを真面目に読むことで、そんなこと言われなくても「知っている」の状態から、これが一番大切な仕事の基礎だということをちゃんと「認知した」状態に格上げする必要があることを学びました。
当たり前なことって、意外と「認知」できていないことに気付かされます。
ちなみに「認知」を辞書でひくと、「ある事柄をはっきりと認めること」とあります。
おわりに
いかがだったでしょうか?
ここまでこの記事を読んでくださった方なら、この『トヨタ公式 ダンドリの教科書』が気になってきたのではないでしょうか?
そう思った方は、ぜひ本書を読んでみてください。
きっとあなたは、すでに自分なりに考えながら日々仕事の準備をしておられると思います。
今まで誰も「準備のやり方」を教えてくれず、本当にこれでいいのだろうか?と不安に思いながらも自分なりに色々考えて仕事の準備をしてこられたのだと思います。
この本を読むと、もちろん新しい発見もあるでしょうが、そんな今のあなたの準備のやり方にも自信がつくと思います。
この『トヨタ公式 ダンドリの教科書』とはそんな本なのです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。