【書評】「鹿の王」:最高におもしろい日本のファンタジー小説

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まめさく書店では、僕こと、しょぼいサラリーマンの豆作(マメサク)が読んだ本をただ紹介する自己満足型のブログ書店です。

 

今回、ご紹介する本は【鹿の王】です。

豆作
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この本は、こんな人におすすめ。

  • ファンタジー小説が好きな人
  • 日本のファンタジー小説に興味がある人
  • ただただ面白い小説が読みたい人

 

「鹿の王」ってどんな本?

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ファンタジー小説といえば、なんか海外ものってイメージがありませんか?

ハリーポッター、ナルニア国物語、指輪物語(ロードオブザリング)などなど。

僕はハリーポッターは読みましたが、それ以外は映画をみただけなのですが、どれもとても面白いですよね。

やっぱり海外ってすごいんだな。

でも、ちょっと待って下さい。

あるんです。国産ファンタジーでとんでもなく面白い作品が!!

それが今回紹介する「鹿の王」です。

みなさんは、本屋さんでこの本のタイトルを一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

それもそのはずで、2015年の本屋大賞および日本医療小説大賞を受賞した作品ですので、その当時は店頭にズラーッと並んでいました。

著者の上橋菜穂子さんで、2014年には”児童文学のノーベル賞”と言われている国際アンデルセン賞の作家賞を受賞されています。

その当時、僕はこの本を横目で見て、「鹿の王?、なんか奈良公園などにいる鹿を束ねる王がなんやらかんやらの話かな?」くらいの印象しかなく、手に取ることはありませんでした。

そのまま月日が経ち、ちょっとしたことから上橋菜穂子さんの「獣の奏者」という別のファンタジー作品を読む機会がありました。

そして、これがまたビックリするくらい面白い物語で、一気読みの後、ファンになりました。

ハリーポッターのようにもっと世の中に広まってもいいんじゃないかと強く思いました。

そんなこんなで、上橋菜穂子さんの別の作品も読みたいと思い探したところ、この「鹿の王」にたどり着きました。

「鹿の王」って上橋菜穂子さんだったのか!?ってなりましたね。

ということで、全巻即購入でした。

ちょっと前置きが長くなりました。どうしても「鹿の王」との出会いについて書きたかったので、つい・・・。

では、この「鹿の王」について少しだけ。

「鹿の王」はファンタジー小説ではありますが、「魔法」とか「ドラゴン」とかそんなファンタジーファンタジーした物語ではありません。

というのも、この物語で扱っている本流のテーマが「感染症」であり、医学的な面を持っていることがその理由なのだと思います。

また、この物語は「政治」、「生と死」もテーマだと思いますので、物語が進むと同時にその背景にある「政治」や「生と死」についても思いを巡らせざるをえない構成になっています。

上橋菜穂子さんは国際アンデルセン賞などの児童文学賞をたくさん受賞されていることから、「鹿の王」も児童文学に分類されるのかも知れませんが、先述の通り「感染症」や「政治」、「生と死」などを考えさせられ物語ですから、読み応えが十分で「本当に児童文学なのかな?」って思います。

世の児童がこの本を理解して楽しめるっていうのなら、僕は児童たちに頭が上がりません。

「鹿の王」・・・。

僕たち大人だって負けていません。大人には大人になってから理解できる視点っていうものがあります。

本作で「鹿の王」と呼ばれる者に対して、大人の視点から見た「鹿の王」に、僕たちは様々な思いを馳せることができるのではないでしょうか。

「なんか、奈良公園の鹿的なやつを束ねる王・・・」みたいに思っていたことが恥ずかしいです・・・。

 

感想

この物語は二人の主人公「部族の戦士」と「貴人の医師」の視点で「感染症」によってその運命が動き始めます。

「部族の戦士」は、ある事件をきっかけに自分の中で何かが変わったことに気付くが、そのまま穏やかな生活を営みます。が、しかし、そうは問屋が下ろしません。その変化が「部族の戦士」の運命を大きく変えることになります。

「貴人の医師」は、「部族の戦士」が巻き込まれたある事件を調査していたところ、過去に一国を滅亡させた恐ろしい感染症が関係している可能性があることを発見し、その治療との戦いが始まります。

この二人は本来であれば決して接点を持たない存在ですが、物語が進むにつれ、この「感染症」の核心に迫るにつれ、必然的に二人の物理的な距離がどんどん近づいていきます。

物語の進行は二人の視点を交互に追っていくスタイルですので、「部族の戦士」側の話がいい感じで進んで行くと、はい次は「貴人の医師」の話!!って具合にバトンタッチがなされます。

「えーーー。気になるーーー。」ってなりますが、この匙加減というかスピード感が焦ったくも程よく読者の好奇心を刺激してきます。

本当に絶妙としか言いようがありません。

ファンタジーなのにファンタジーではないように思えるこの「鹿の王」は至高のエンターテイメントです。

ぜひ読んでみて下さい。

何やら、2020年9月に映画化されるみたいです!要チェックです。

最後まで読んで下さりありがとうございました。

 

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