こんにちは。しょぼいサラリーマンの豆作(マメサク)です。
さて、今回は電験三種の【法規】科目を科目合格した僕なりの勉強方法を紹介していきたいと思います。
【理論】、【電力】、【機械】については自分で言うのもなんですが、一生懸命勉強しました。
しかし、この【法規】科目だけはとても中途半端な状態で本番に臨む形でしたので、「運」が味方してくれなければ科目合格はしていなかったと思っています。
ですので、これから紹介する僕なりの勉強方法には良い面もあるとは思いますが、悪い見本とも言えます。
そんなつもりで読んでいただいて、良いところ悪いところの両面でお役にたてられればと思っています。
「電験三種」全体を通した勉強方法について書いた、以下の記事も読んでもらえると嬉しいです。
【法規】科目について
【法規】科目は読んで字の如く、第三種電気主任技術者が業務を行う上で守るべき規則をメインに学ぶ科目です。
【電力】科目の勉強方法の記事でも書きましたが、僕は【電力】科目と【法規】科目を同じ年に同時に科目合格することを目指していました。
ですので、【法規】科目の勉強時間は最大でも半年しか確保できない状態でした。
実際は【電力】科目の勉強に10ヶ月費やしてしまったので、【法規】科目は実質2ヶ月の勉強時間しかとれませんでした。
あと、すこぶる【法規】の勉強が進まなかった理由に、個人的な意見ですが規則を覚えるという行為が、なんだか無駄なような気がしていたということがあります。
もちろん、第三種電気主任技術者になるために最低限の規則を覚える必要はあると思っていますが、例えば覚えなければならないことに、「架空送電線路の高さは何mと規定」みたいなものがあります。このようなものは第三種電気主任技術者になってその業務に従事するときに調べれば良いだけなのではないか?覚える必要ってあるのか?って思ってしまいます。
まあ、こんなことを思っていましたので、【法規】を勉強するモチベーションが全然上がらなかったのです。
僕と同じような気持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
とは言え、【電験三種】に合格するためにはこんな文句を言っていても仕方がありません。
これは【電験三種】を攻略するために従わなければならないルールです。
すみません。愚痴でした。
さて、そんな【法規】科目で勉強しなければならない項目は、
- 電気事業法とその他の関係法規
- 電気工作物の種類とその規制概要
- 自家用電気工作物の設置
- 電気事故報告など
- 電気用品安全法の概要
- 電気工事士法と電気工事業法の概要
- 電気設備の技術基準
- 電圧の種類
- 電線の種類とその接続
- 電路の絶縁
- 設置工事
- 高低圧混触の危険防止
- 電気機械器具の施設
- 避雷器の施設
- 過電流遮断器の施設
- 地絡遮断器の施設
- 公害の防止
- 電気的、磁気的障害の防止
- 発変電所の施設
- 電線路と配線の種類
- 低高圧架空電線路の支持物、支線の施設
- 低高圧架空電線路の電線の施設
- 低高圧架空電線と他物との接近
- 35kV以下特別高圧架空電線路の施設
- 架空電線路のその他の規制
- 低高圧架空引込線の施設
- 屋側・屋上・屋内等の電線路の施設
- 地中電線路の施設
- 住宅内電路の施設規制
- 低圧幹線の施設
- 低圧電路の分岐回路の施設
- 低圧配線の施設
- 低圧屋内配線の工事方法
- 低圧屋外・屋側配線の施設
- 高圧・特別高圧配線の施設
- 移動電線の施設
- 危険物が存在する特殊場所の施設
- 特殊機器の施設
- 分散型電源の系統連系要件
- 電気施設管理
- 発電所の効率的運用
- 水力発電所の運用
- 負荷の特性とその計算
- 力率の改善
- 変圧器の効率とその計算
- 高圧受電設備の事故防止
- 高調波障害防止
- 負荷周波数制御
- 電圧調整
こうやってみると、たくさんの単元がありますね。
恥ずかしながら、この記事を書きながら初めて全貌を認識しました。
これだけの単元についてについて覚えるとなると「ゾッ」としますね。
・・・そうです。僕は全くこれらの単元について勉強していません。
冒頭にも書きました通り、僕は本当に不十分な状態で【法規】科目を受験しました。
ですから、試験の結果は 58点というギリギリ最低ラインでの合格でした。
「ふー。助かったー。」の一言です。
そんな僕のギリギリな勉強方法を紹介していきます。
こんな勉強方法でも参考になる部分もあると思いますので、最後までお付き合いいただけると幸いです。
使った教材
・電気書院:電験3種過去問題集(10年間の全問題・解説と解答)
・オーム社:完全マスター 電験三種受験テキスト 法規
勉強方法
先述の通り、完全に自己都合な理由で【法規】科目の勉強時間を確保することができなかったこと、そして、【法規】を覚えることの意義がよく分からないことによるモチベーション低下を理由に、僕はある「賭け」に出ました。
その「賭け」とは、もったいぶるほどのことでもありませんが、
過去問のみで合格してやる!
と、いうものです。
【理論】、【電力】、【機械】は参考書から過去問までしっかりやり切りましたので、【法規】は本当にチャレンジングでした。
とはいえ、決して手を抜いたわけではありません。
限られた時間の中で最大限の成果を出せるように努力しました。
そんな僕なりの最大限の努力を紹介します。
過去問しかやらなかった
タイトルの通りですが、僕は【法規】科目については過去問しか勉強していません(くどいですね)。
そのかわり、過去問のみしかやらないと決めたと同時に、過去問題集は 120% 使ってやろうと決意しました。
とりあえず、過去問は全て答えることができるようになるまで徹底的に繰り返しました。
まぁ、ここまでは普通ですかね。
そして、ここからが僕なりの過去問題集を 120% 使ったと思っていることです。
【電験三種】の試験は5択ですので、過去問題集ももちろん5択です。
そして、当然そのうちの4つの選択肢は不正解です。
この不正解の4つの選択肢についても何が不正解の理由で、何であれば正解だったのかについて理解し覚えるようにしました。
案外、過去問をやっていると正解が選択できれば「OK」というような勉強方法になりがちですが、そうならないように徹底しました。
つまり、1つの問題について5問回答するイメージです。
僕の使っていた過去問題集は解説がとても詳細に書かれていますので、この点でとても役に立ちました。
解説をしっかり理解または覚えることで、1つの問題で5問解いているという実感がちゃんと得られました。
・・・え?普通でしたか?
・・・じゃあ、もう一つ。
過去問だけしかやらないと言いましたが、少し訂正します。
過去問題集の解説だけでは理解できないようなことは参考書で調べました。
そして、その調べた内容や覚えておくべき内容は過去問題集の空いているスペースに書き込んで覚える領域を増やしました。
こんな感じです(この写真では「架空引込線」について過去問題集の余白に覚えるべきことを書き込んでいますね)。
過去問題集のアップグレードです!!
とにかく、過去問題集を 120% 使う勉強方法しかやりませんでした。
僕は、過去問さえすれば「合格できる」と言いたいのではありません。過去問だけではギリギリ合格できるかどうかの危ない「賭け」をすることになりますということが言いたいのです。
僕は本当に危ない「賭け」をしたと思っています。間違いなく「運」が味方してくれました。
これから勉強をされる方は、こうならないためにもしっかりと勉強時間が確保できるように計画を立てて取り組むことを強くおすすめします。
絶対に計算問題は解けるようになる
ご存知の方がほとんどとは思いますが【法規】科目にも計算問題が出てきます。
【法規】といえども暗記科目ではないのです。
しかも、そんな計算問題の得点ウエイトは、なんと 40点前後もあります。
【電験三種】は計算問題ばかりで、しかもその範囲が広すぎて「大変だなぁー」ってちょっと辛くなりますよね。
でも、少し朗報です。そんな【法規】科目の計算問題はある程度範囲が絞られています。
そんな範囲については過去問で大体の範囲を把握することができると思いますし、そのレベルも掴めると思います。
記憶問題のように一生懸命たくさんのことを覚えても出題されない可能性がある問題より、ある程度絞られた範囲から確実に出題されることがわかっている計算問題をしっかりと勉強する方が絶対に効果的ではないでしょうか?
以上のことから【法規】科目を攻略できるかは、計算問題が解けるかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。
ここで、僕の体験談を書きたいと思います。
僕は、【法規】科目の本試験の時、最後の最後まで B問題の計算問題と格闘していました。
一生懸命計算問題は勉強してきたつもりでしたので、どうしても諦めきれなかったのです。
そして、試験終了 5分前くらいの時に解き方がわかったのです。
残り時間が少ない中での計算でしたので、本当に手が震えました。
後日、答え合わせをしたところ、この最後の最後まで格闘した計算問題は見事「正解」でした。
先述した通り、僕の【法規】の得点は 58点でしたので、最後の計算問題が運命の分かれ道だったのです。
これが、覚えていない知識問題であったのなら、 80% の確率で不合格だったことを思うと、本当に計算問題をしっかり勉強しておいて良かったと心から思っています。
街中でもちょっと勉強
【電験三種】の勉強で学ぶことは僕たちの生活にはなくてはならない電気に関わるものです。
ですから、当然ながら実社会の至る所に【電験三種】で学ぶものが存在しています。
特に、【電力】科目や【法規】科目で学ぶものは実社会で意識さえすれば簡単に目に着きます。
例えば、「架空電線の地表上の高さの規定で低圧・高圧架空電線を道路を横断させて施設させる場合は路面上 6m 以上」と規定されていて、これなんかは街中で直ぐに見ることができます(正確な高さは測定できませんが)。
こんなふうに学んだことを意識しながら街中を散策してみるのも面白いですよ。
良い復習になります。
おわりに
いかがだったでしょうか。
僕は今回紹介したように過去問題集しか勉強しませんでしたので、本当にギリギリの合格でした。
これから勉強される方は、しっかりと勉強時間を確保して過去問だけではなくて参考書もしっかり勉強した方がいいです。
その上で、この記事が何らかの役に立てられれば嬉しいです。
あと、一応僕が使った教材のリンクを貼っておきます。