こんにちは。しょぼいサラリーマンの豆作(マメサク)です。
もし、あなたの下にあなたより優秀な部下がついたら?
おそらく、この記事を読んでいるあなたは、既に優秀な部下がついている、もしくは、これからあなたの下につくといった環境なのだと思います。
ちなみにこの記事を書いている僕には、僕よりも確実に優秀な部下がつきました。
だから分かります。
優秀な部下をもつ無能な上司の不安や苦悩が・・・。
それはこんな感じではないでしょうか。
- 自分の能力の低さに気がつく
- 今まで何をしてきたのだろう・・・という後悔
- しっかりとした上司にならなければという焦り
- 自分の立場がなくなるのではという不安
- 部下にバカにされるのではないかという不安
- 上司や周りの同僚からダメな奴と思われるのではないかという不安
数えあげればキリがないくらいの不安や苦悩、焦りが溢れてきて悩んでしまいます。
そんな悩みに、何か解決策があるのではないかと思ってこの記事を読んでくださっているのかもしれません。
それでは、先にこの記事の結論を書きたいと思います。
結論は、
- 解決策なんてありません
- 悩んでも仕方がない
- 唯一、言えることがあるとすれば、考え方を変えるしかない
これだけです。
この記事では、優秀な部下をもった僕の経験談をもとに、無能な上司(僕)の悩みに対して考え方を変えて対応している実例を挙げています。
この記事を読んでくださっても、解決策を提示できるわけではありませんが、あなたのなんらかの役に立てられたなら嬉しいと思っています。
それでは最後まで、お付き合いよろしくお願いします。
そもそもなぜ、優秀な人材が入社するようになったのか
僕が勤務しているような中小企業にも誰もが聞いたことのあるような有名大学卒の人材が入社するようになっています。
僕は今の会社に入社して数十年勤めていますが、こんなことはここ数年の出来事です。
優秀な人材が昔に比べて多くなっているのかどうかは分かりませんが、これは事実です。
今までは、入社する新入社員も僕と同じような、まぁ普通の人材でした。
そして、この事象は知り合いの勤めている会社でも起きているようです。
おそらく背景には、人材仲介業者の影響があるのではないかと思っています。
今までは、就活生に見向きもされなかったような中小企業であっても、人材仲介業者の活躍によって条件さえ合致すれば優秀な人材が流れてくるようになったのでしょう。
中小企業の経営者からすれば、とても喜ばしいことだと思います。
しかし、僕のようなしょぼいサラリーマンにとってはこれは厳しい現実ですね。
無能な上司の悩み
僕に優秀な部下ができたことは先に書いた通りです。
なぜ、そんな優秀な部下が僕の下についたのか心当たりがありません。
ポジティブに捉えれば、僕になら任せられるって思われたのかもしれませんが・・・。
うちの会社の人事がまともに機能しているとは思えませんので、どうやらポジティブ路線ではなさそうです。
それもそのはずで、僕は他の社員となんら差異のない平凡なサラリーマンです。
だから、冒頭でも書いたように、優秀な部下ができたことで以下のような不安や焦りに襲われました。
- 自分の能力の低さに気がつき焦りました
- 今まで何をしてきたのだろう・・・という後悔と不安に駆られました
- しっかりとした上司にならなければと焦りました
- 自分の立場がなくなるのではないかと不安になりました
- 部下にバカにされるのではないかという不安
- 上司や周りの同僚からダメな奴と思われるのではないかという不安
こんな風に、僕は無能な上司として悩みました。
そもそもこんな悩みを抱く時点で無能な上司感が漂っていますね。
しばらく悩みましたが、悩んでも仕方がないことに気がつきました。
そして、そんな悩みに対して僕なりに考え方を変えることで答えを出しましたので、以降、その考え方を紹介していきます。
能力の差から得た気づき
僕の仕事は工学知識が必要な職種です。
優秀な部下と僕とではハッキリと能力に差があります。
その優秀な部下と僕とでは単純に数学的な処理能力が全然違います。
ですから、数字を扱うシーンなどではその部下の話についていけず、部下からは「・・・なんで、通じないのだろう?」って目で見られます(勝手にそう思っている)。
新人部下が、すんなりと工学的知識で進んでいくところを、僕はついていけません。
さらに、仕事の課題に対するポイントの把握能力や会議での的を射た発言など、新人ながらに戦闘力の高さを肌で感じます。
どうやら、大学でその辺りのスキルは鍛えられたそうです。
そして、その戦闘力を感じる度に、僕のHPが削られているような気持ちになりました。
僕は今まで一体何をやってきたのだろう・・・orz
「悔しいなぁ・・・」って思いました。
自分の無能さに悩みました。
しかし、「今まで一体何をやってきたのだろう・・・」って思ったことをきっかけに悩みの答えがわかりました。
僕が社会人になってからも、ロクに勉強もしないで過ごした年月の間に、新人部下は一生懸命勉強して努力していたのです。
ただそれだけのことでした。
だから、能力に差があって当然でした。
そして、どうやらこの悩みの正体とは、新人部下を自分のライバルだと認識していたところにあったようです。
上司と部下は仕事を価値あるものにするためのチームの関係であって、決してライバルではないと気がつきました。
じゃあ、能力で劣る上司には何ができるの?
能力で劣る僕が、上司として部下よりできることと言えば、長年勤めているからこその、今までに培ってきた社内人間関係とその仕事がうまくいきそうか否かを経験則で判断することだけです。
だから、僕は僕の持っているものを使って、上司としてその優秀な部下が動きやすいようにサポートして、チームで良い仕事をするしかありません。
これが、今の僕にできる最大限のことです。
このように優秀な部下を持ったことで、部下との能力差に悩みましたが、その一方で新しい気づきが得られました。
サラリーマンは「個」ではなく「チーム」で仕事をするというとても当たり前のことに気がついたのです。
ないもので悩んでも仕方がない。
あるものを使って全体で結果を出せば良い。
部下はライバルではない。
自分(無能な上司)の立場についての考え方
優秀な部下に能力では敵わないことは避け難い事実です。
優秀な部下が活躍するたびに嬉しい反面、やっぱり惨めな気持ちなります。
いくら上記に示したように、自分にできて優秀な部下にはできないことを精一杯やったとしても、本当に優秀な部下なら、数年でそれすらもできるようになるでしょう。
そうなると、もはや優秀な部下にとっては無能な上司は邪魔な存在になることでしょう。
この先、自分の立場はどうなってしまうのだろう・・・。
そんな風に悩んだりもしました。
でも、そんなことは考えても無駄だと考え直しました。
というのも、どれだけ部下が優秀であろうと、どれだけ僕が無能な上司であろうと、それで悩んでも自分の立場を自分で決めることはできません。
サラリーマンである以上、それは会社が決めることです。
今できることを精一杯実行して、それでも自分の立場がなくなるのであれば、それはそれで受け入れるしかないでしょう。
自分の立場を失って、上司と部下の立場が入れ替わったとしても、元の平社員の時代に戻るだけです。
そんなことで悩むよりも、せっかく上司という立場を与えられた今にしかできないことを精一杯考えて実行することに悩む方がとても有意義だと気がつきました。
例えば、今までのようなプレイヤー視点ではなく、一つ上の階層の視点を持つために、
- プロジェクトマネジメントについて学び、ゴールを部下が分かりやすいように明確にする
- ファシリテーション技術を磨いて部下が動きやすい環境を作る
- 部下の疑問に応えられるように、プレイヤーとして必要なスキルを学び直す
これらのことを学ぼうと思います。
今さら、できるかどうかなんかは分かりません。
でも、前へ進まなければ今まで通りの無能な上司のまま(上司でなくなる日は近い)。
前へ進めばちょっとはマシな上司になれる。
どうせ、これからもサラリーマンをするのですから、自分にとって有意義な選択するように考え直しました。
部下や周りからの評価を気にしない
優秀な部下を持ったことで、部下と自分との能力差にショックを受けたことは先に述べた通りです。
そのショックに加えて、ダブルパンチで周りからはこんなことも言われたりもしています。
あの新人は優秀だね!
優秀な部下を持った君が羨ましいよ!
新人君。
彼に対してもっと手加減してあげなよ。www
君の未来の上司を育てるつもりで頑張りなさい。
部下の前でこんなこと言われると、部下からしても、
あれ?俺の上司って・・・無能なんだ・・・。
って、思われそうです(すでに思われているかも)。
他人からこんな風に評価されなくても、部下の能力に僕がついていけてないことくらい知っています。
こんな風に他人から評価されるのって、なかなか心が疲れます。
そこで、じゃあ、なんで心が疲れるのか考えてみました。
その答えは、
なのだと気がつきました。
プライドが高い人は、傾向的に承認欲求が強く、他人よりも優れていると思いがちだと言われています。
確かに、僕は承認欲求が強く、他人よりも優れていると思いがちです。
だから、つまり無能だと思われたくなかったのです。
しかし、今回、優秀な部下が僕についたおかげでしっかりとプライドが打ち砕かれました。
というか、プライドを持てるほどの能力が自分には無かったと認識できました。
そのことを認識できたことで、
- ちゃんと自分の実力を把握できた
- 自分にできないことは、部下にも素直に「教えて」って言えるようになった
- 同僚や上司、時には部下から批判されることがあっても、受け入れられるようになった
- 自分にできることを頑張ろうと思えるようになった
- 周りからの評価がどうでも良くなった
この「プライド」っていうものが、とても邪魔な存在だったのです。
もちろん、必要な「プライド」もあるとは思いますが、仕事をするうえでは邪魔になることの方が多いように思います。
とにかく、「プライド」を捨てた(捨てたと思い込む)ことで、とても「楽」になれました。
無能な上司から脱出するために
あなたがこの記事にたどり着いたということは、あなたの勤めている会社には見本となるような有能な上司がいないのではないでしょうか?
自分の勤めている会社に有能な上司がいて、その人の元で仕事をしてきているのであれば、あなたが上司になった時には何をすれば良いのか分かっているはずですから。
きっと、あなたの勤めている会社の上司は、
- 「チーム」よりも「我」を大切にしている
- これからの時代に必要なスキル(プロジェクトマネジメントやファシリテーションなど)を有していない
- 年功序列や実力以外の評価で出世した
- プライドが高い
- 不機嫌なことが多い
こんな感じなのではないでしょうか?
僕の会社の上司もそうですし、僕もこうでした。
だから、いざ、自分が上司の立場になる必要に迫られると何をどうして良いのか分かりませんよね。
お互い、つらい立場ですね。
もし、上記に挙げたような特徴をもつ「あなたの勤めている会社の上司」のことを無能だと思うのであれば、その逆のことを実践することで、少なくともあなたは無能な上司ではなくなるはずです。
僕はこの記事で書いた通り、優秀な部下を持ったことで新しい気づきを得られました。
この新しい気づきを大切にしながら、少しでもマシな上司になれるように努力していこうと思っています。
この記事で書いた無能な上司像に共感していただけたのであれば、これからのあなたの上司像に僕の体験談も少しはお役に立てられたのではないでしょうか。
最後に、この記事に関連した面白い本を紹介しておきます。
どちらも、とても勉強になります。ご参考までに。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。