【感想】銀河の片隅で科学夜話/物理学者の思考と科学の面白さと詩情

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今回、ご紹介する本は【銀河の片隅で科学夜話:全卓樹著】です。

この本は、こんな人におすすめ。

  • とにかく面白くてわかりやすい科学の本を読みたいなと思っている人
  • 物理学者ってどんなことを日常的に考えているのか覗いてみたい人
  • 科学の小ネタが知りたい人

 

銀河の片隅で科学夜話ってどんな本

【天空編】

1.海辺の永遠

2.流星群の夜に

3.世界の中心にすまう闇

4.ファースト・ラグランジュ・ホテル

【原子編】

5.真空の探究

6.ベクレル博士のはるかな記憶

7.シラード博士と死の連鎖分裂

8.エヴェレット博士の無限分岐宇宙

【数理社会編】

9.確率と錯誤

10.ペイジランク ー 多数決と世評

11.付和雷同の社会学

12.三人よれば文殊の知恵

13.多数決の秘められた力

【倫理編】

14.思い出せない夢の倫理学

15.言語と世界の見え方

16.トロッコ問題の射程

17.ペルシャとトルコの奴隷貴族

【生命編】

18.分子生物学者、遺伝的真実に遭遇す

19.アリたちの晴朗な世界

20.アリと自由

21.銀河を渡る蝶

22.渡り鳥を率いて

銀河の片隅で科学夜話:目次

本書は上記目次にあるように様々なテーマを取り扱っています。

そして、この一つ一つのテーマについて、学者的な論調を少しだけ緩めた文体を使って、著者の思考を美しくまとめて語られたステキなエッセイです。

どのテーマもとてもおもしろい内容で、科学に疎い人でも楽しく読めます。

エッセイとはいえ、それでも物理学者が語っていますのでかなりロジカルです。

一つのテーマの最後に著者のそのテーマに対する思いが、詩情であり読者に心地いい余韻を与えてくれます。

 

感想

どのテーマのお話もとても面白かったのですが、特に「付和雷同の社会学」と「アリと自由」のお話が印象に残っています。

「付和雷同の社会学」は題名の通り、付和雷同(自分の意見がなく、他人に流される様)をテーマに扱った考察です。
こういう行動心理学のお話は大変面白いのですが、この話で著者の奥様が放つ言葉が痛快で著者がタジタジになる姿が、僕が勝手に想像している物理学者のイメージとは違った印象でありましたので、なんだか「ほっ」としました。

「アリと自由」のお話は、蟻に心があるのかというテーマを扱ったお話で、簡単にいうと蟻の中には農業や仲間を弔ったりする種が存在し、社会性があるように見えることから著者は蟻に心があるのではないかと思っている。
一方、中村君という学生にサムライアリという種に完全に奴隷にされてしまう蟻の事例より、もし、蟻に心があるのであれば自由を求めるはずだと的を射た反論をされてしまう。
結局のところ、蟻に心があるのかについてはまだ解明されていないのですが、著者が中村君の反論を受け、調べたところ最近の研究では、反乱を起こす蟻が存在することが判明したとのこと。
しかし、その反乱はどうやら自由を求める心があるから起こるものではなく、大局的に見て自らが属する種を守るために自らが犠牲になるという「血縁選択説」で説明がつくそうなのです。

まず、そもそも、蟻についてこの議論自体がすでに僕の住む世界とは違う高次な世界であることに驚愕します。

そしてこのテーマの最後に、「アリに革命があるか」と疑問を呈してきた中村君が土佐出身であり、反骨精神や自由民権思想の魂が宿っているのかもしれない。と、著者の思考の横の広さが読めるこのお話の締めくくり方が僕は好きです。

こんな風に、縦に深く横に広い思考ができる人間になりたいと思いました。

最後まで、読んで下さりありがとうございました。

この記事を書いた人
しょぼいサラリーマン

ゆっくりとできることを誠実に一歩ずつをモットーに毎日サラリーマンしています。

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